外壁塗装に使う塗料は色にばかり目が向いてしまいがちですが、艶あり・艶なしのどちらを選ぶかも大切です。
艶の有無によって見た目の雰囲気が変わるだけでなく、外壁の機能性にも影響があるからです。
しかし、外壁塗装にあまり詳しくない場合、艶と言われてもピンと来ないかもしれません。
ベストな外壁塗装を選ぶため、艶あり塗料と艶なし塗料の違いについて比較しながらチェックしていきましょう。
外壁塗装・艶の有無に明確な定義はない
艶あり塗料、艶なし塗料という分類はあるものの、艶の有無を決める基準に明確な定義はありません。
塗料の光沢度の高さに応じて、艶あり・艶なしなどの呼び方をしているだけです。
ただ、大手塗料メーカーの販売している塗料は光沢度の選択肢が限られているので、外壁塗装をする際はその選択肢の中から選ぶことになります。
どちらを選ぶかによって見た目が変わる
艶あり・艶なしのどちらを選ぶかによって、外壁の見た目は変わります。
艶あり塗料は光を良く反射するため輝いて見えますが、艶なし塗料は反射しにくいのでほとんど輝きを感じません。
一概にどちらの見た目が良いとは言えないため、家のデザインや周辺の環境を考慮して選択する必要があります。
艶には5段階ある
大手塗料メーカーが販売している塗料の艶は光沢度に応じて、5段階に分けられます。
具体的な艶の種類は以下の通りです。
メーカーによっては表記の方法が違う場合もあります。
・艶なし
艶なしは光沢度が5%以下の塗料で、製品によってはマット仕上げと表記されることもあります。
基本的には艶ありタイプに艶消し剤を混ぜて光沢度を下げた塗料です。
・3分艶
3分艶は光沢度が10~20%程度の塗料のことを差します。
3分という呼び方ではありますが、光沢度30%という意味ではないので注意してください。
塗料のタイプによっては艶なしが販売されておらず、3分艶が最も光沢度の低い選択肢である場合もあります。
・5分艶
5分艶は光沢度が30~40%程度の塗料で、半艶と呼ばれることもあります。
見た目と機能性のバランスがとれた塗料です。
・7分艶
7分艶は光沢度が55%~65%程度の塗料です。
5分艶と同じく、見た目と機能性のバランスをとりたい場合に選ばれます。
3分艶消しと表記されることもあるので、3分艶と間違わないようにしてください。
・艶あり
光沢度が70%以上の塗料は、艶あり塗料と呼ばれます。
艶消し剤が入っていないので、5種類の中で最も耐久性の高い塗料です。
外壁塗装・艶あり塗料のメリット
艶あり塗料を使うことのメリットとして、以下のような点が挙げられます。
新築のようにピカピカになる
艶あり塗料は外壁に当たった日光を良く反射するので、新築のようにピカピカな外壁になります。
外壁を塗り替えたことを見た目から実感したい人におすすめの方法です。
サイディングの凹凸が強調される
外壁にサイディングボードを使っている場合、艶あり塗料を使うことでその凹凸が強調されます。
サイディングのデザインをアピールしたいときにも艶ありタイプはおすすめです。
汚れにくい
艶あり塗料を塗った外壁の表面はツルツルした状態になるため、汚れにくいです。
また、汚れがついてしまった場合も雨水などで流れ落ちやすくなります。
外壁を綺麗な状態で長く維持したい場合にも艶あり塗料はおすすめです。
塗料自体の性能を十分に発揮できる
艶あり塗料は艶消し剤が混ざっていないので、塗料自体の性能を十分に発揮できます。
防水性や防カビ・防藻の機能などを重視するのであれば、艶あり塗料を選んだ方が無難です。
外壁塗装・艶あり塗料のデメリット
艶あり塗料にはメリットだけでなく、当然デメリットも存在します。
艶あり塗料を使うことのデメリットとして代表的なものは以下の通りです。
艶は2〜3年で消えてしまう
艶あり塗料を使ってもその艶がずっと維持できるわけではありません。
2~3年程度で艶がなくなり、艶なし塗料を塗ったような見た目に変わります。
ただ、新築のような印象を楽しんだ後、艶なしの雰囲気も味わえると考えればメリットと言えなくもない部分です。
眩しすぎる場合も
艶あり塗料は光沢度が高いため、眩しすぎると感じるケースも出てきます。
場合によっては近隣の住人とのトラブルにつながる可能性もあります。
日当たりの良い家の外壁を塗装するなら、7分艶や5分艶など艶を抑えたタイプを使うことも考慮しましょう。
「安っぽい」と感じる人もいる
艶あり塗料は外壁をピカピカにすることができますが、艶があり過ぎると人によっては「安っぽい」と感じることもあります。
高級感のある外壁を目指すのであれば、艶の少ないタイプを使った方が満足できるかもしれません。
外壁塗装・艶なし塗料のメリット
艶なし塗料を使うことには、以下のようなメリットがあります。
落ち着いたシックな印象になる
艶なし塗料は光沢感が少ないので、落ち着いたシックな印象になります。
築年数が古い家の塗り替えをするのであれば、艶なしの方が雰囲気に合った外壁となるはずです。
砂壁調の外壁にも艶なし塗料の落ち着いた印象がマッチします。
風景に溶け込む
艶なし塗料を使った外壁は、自己主張が少なく風景に溶け込みます。
周囲に古い住宅が多く、自宅が悪目立ちすることを防ぎたいなら、艶なし塗料はベストな選択です。
家の外観を周辺の町並みや自然と調和させることができます。
和風住宅にぴったり
艶なし塗料は和風住宅の塗装にぴったりの塗料です。
和風住宅に艶あり塗料を使うとピカピカし過ぎて不自然な印象を与えるので、艶の少ないタイプの塗料をおすすめします。
艶なし塗料は光沢度が低い関係でやや重ための色合いになりますが、和風住宅なら違和感なく合わせることが可能です。
外壁塗装・艶なし塗料のデメリット
艶ありと同様、艶なし塗料にもデメリットは存在します。
艶なし塗料のデメリットは以下の通りです。
耐候性に劣る
艶なし塗料には本来の塗料に加えて艶消し剤が入っているものもあるため、機能性に影響が出ます。
同じグレードの艶あり塗料と比べて耐候性に劣るため、塗り替えまでの期間は短くなることを覚悟してください。
コストパフォーマンスを重視するなら気になるデメリットです。
汚れやすい
艶なし塗料は艶あり塗料と比べて汚れが付着しやすいです。
水はけもよくないため、雨水によって汚れを洗い流す力も弱くなります。
また、外壁に残った水分でカビや苔などが発生しやすいことも大きなデメリットです。
外壁塗装・失敗しない塗料の艶選び
塗料の艶の度合いを選ぶときのポイントを紹介します。
別の塗料にしておけばよかった、と後悔しないためにもぜひ艶選びのコツを知ってください。
業者から見本やサンプルをもらう
塗料の艶を選ぶ際はいきなり決めるのではなく、業者から見本やサンプルをもらうようにしましょう。
小さなサイズの板に塗料を塗ったサンプルを見れば、艶に対する具体的なイメージを持つことができます。
自分の目で確かめておけば、後でイメージと違ったという事態を防ぐことが可能です。
実際にその塗料を使った外壁塗装の写真などを見せてもらうこともおすすめします。
機能性と見た目のバランスで考える
塗料の艶が少なくなるにつれて、外壁塗装としての機能性は低くなっていきます。
そのため、機能性と見た目のバランスを考えた上で艶を選ぶことが大切です。
自分が機能性と見た目のどちらを重視するのか、どれくらい重視するのかをしっかりと考えてから塗料選びに臨みましょう。
業者と相談して決める
外壁塗装を依頼する業者と相談して塗料を決めることは賢い方法です。
業者は両方のメリット・デメリットを良く理解していますし、これまでの施工例から得たノウハウも多く持っています。
自分が外壁塗装で重視する点をしっかりと伝えれば、ベストな塗料を選び出してくれるはずです。
ただし、悪質な業者の場合、儲けるために目的にそぐわない塗料をすすめてくることもあります。
業者と相談する際は、信頼できる相手かどうか見極めることも大切です。
外壁塗装の艶ありと艶なしはどっちがいい?2つの違いを徹底比較~まとめ~
艶あり塗料と艶なし塗料の違いについて紹介しました。
どちらの塗料にもメリット・デメリットの両面が存在するので、状況に合わせた艶選びが重要となります。
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